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3階建て住宅の外壁塗装を検討しているものの、「実際いくらかかるの?」「足場代ってどれくらい?」「塗装面積の計算方法は?」など、費用に関する疑問や不安を感じていませんか?
外壁塗装は建物の劣化を防ぎ、美観を保つために欠かせない工事ですが、3階建ての場合は2階建てとは異なる費用構造や施工上の注意点があります。特に、高所作業にともなう足場代の増加や、建物形状による工期・施工コストの変動など、3階建てならではの要因が見積もりに大きく影響します。
この記事では、
- 3階建て住宅の外壁塗装にかかる相場感
- 費用内訳と内訳ごとの目安金額
- 費用が高くなる理由・削ってはいけない工程
- 工期の目安や注意点
- 費用を抑えるコツと悪徳業者の見分け方
などを、初めての方にもわかりやすく丁寧に解説します。後悔しない塗装工事を行うために、この記事を参考に「費用の妥当性」と「見積もりの比較ポイント」を押さえておきましょう。
3階建ての外壁塗装にかかる費用相場とは?

3階建て住宅の外壁塗装は、同じ坪数の2階建てに比べて高くなる傾向があります。これは単純な面積だけでなく、足場の高さや安全管理コストが加わるためです。
ここでは、3階建て住宅にかかる塗装費用の全体的な相場感と、延べ床面積ごとの目安金額、2階建てとの価格差について詳しく解説します。
一般的な費用相場は【100万円〜150万円】が目安
3階建て住宅の外壁塗装費用は、おおよそ100万円〜150万円程度が相場となります。ただしこれは、塗装に使用する塗料の種類や施工範囲、下地の状態によって大きく前後します。
価格に幅がある理由:
- 使用する塗料(ウレタン・シリコン・フッ素など)
- 劣化状況(クラック補修・下地処理など)
- 足場の高さ(3階建ては高所作業費が加算されやすい)
- 外壁面積の広さや形状の複雑さ
特に3階建ては高所作業になるため、足場代や人件費が上がりやすく、2階建てと比較しても割高になりやすいのが特徴です。
延べ床面積ごとの相場(30坪・40坪・50坪)
延べ床面積(建物全体の床面積の合計)ごとの外壁塗装費用の目安は、以下のようになります。
| 延べ床面積 | 外壁塗装費用相場 |
| 30坪 | 約90万〜130万円 |
| 40坪 | 約100万〜140万円 |
| 50坪 | 約120万〜160万円 |
※シリコン塗料を使用した外壁塗装(足場込み)の一般的な価格帯を参考
延べ床面積が大きくなると、当然ながら塗装面積も増加し、それに比例して費用も上がります。加えて、建物の形状や劣化状況によっては追加工事が必要になるケースもあるため、正確な費用を知るには現地調査が不可欠です。
2階建てとの費用差(坪数別)
同じ延べ床面積であっても、3階建てと2階建てでは塗装費用に差が出ます。主な要因は、足場の設置コストと安全管理費用です。
| 坪数 | 2階建て相場 | 3階建て相場 | 差額の目安 |
| 30坪 | 約80〜110万円 | 約90〜130万円 | +10〜20万円 |
| 40坪 | 約90〜120万円 | 約100〜140万円 | +10〜20万円 |
| 50坪 | 約110〜140万円 | 約120〜160万円 | +10〜20万円 |
- 高所作業に伴う足場の段数増加
- 作業員の安全確保(命綱・ヘルメットなどの安全管理強化)
- 建物周囲が狭い場合、特殊な足場や運搬手段が必要になることも
こうした点を考慮すると、3階建ては同じ広さでも10〜20万円程度は高くなると想定しておくと安心です。
3階建ての外壁塗装の費用相場の内訳

外壁塗装の総額には、塗料代以外にもさまざまなコストが含まれています。特に3階建ての場合は、足場の設置費用や高所作業の安全対策コストが増加するため、内訳を正しく把握しておくことが重要です。
ここでは、代表的な費用項目とその目安金額を項目別に解説します。
塗料代
塗料代は、外壁塗装の中でも大きな割合を占める費用項目です。選ぶ塗料の種類やグレードによって価格が変わります。
| 塗料の種類 | 耐用年数 | 目安単価(㎡あたり) | 特徴 |
| ウレタン | 約5〜8年 | 約1,500〜2,000円 | 安価だが耐久性はやや低い |
| シリコン | 約8〜12年 | 約1,800〜2,800円 | コスパ◎で最も人気の塗料 |
| フッ素 | 約12〜15年 | 約3,000〜4,500円 | 高耐久・高価格 |
| 無機塗料 | 約15〜20年 | 約4,000〜5,500円 | 最高級グレード・非常に長寿命 |
※3階建ての場合、塗装面積が広くなりやすいため、塗料の選定が費用に大きく影響します。
足場代
3階建ての外壁塗装では、足場代が費用全体を押し上げる主要因となります。
| 内容 | 費用目安 |
| 足場代(3階建て) | 約25万〜35万円程度 |
足場代は「㎡単価×足場面積」で算出され、通常700〜1,000円/㎡程度が相場です。3階建てでは足場の高さが増す分、安全管理や設置時間の手間がかかるため割高になります。
養生・高圧洗浄などの諸経費
施工前に行う高圧洗浄や養生(塗料の飛散防止)にも費用が発生します。
| 内容 | 費用相場 |
| 高圧洗浄費 | 約2万〜5万円 |
| 養生・マスキング費 | 約3万〜5万円 |
| 廃材処分・諸経費 | 約2万〜5万円 |
これらの費用は一見地味ですが、塗装の仕上がりや施工品質に大きく影響する工程です。極端に安く見積もられている場合は、必要な工程が省かれていないか確認しましょう。
付帯部(雨樋・破風板・バルコニーなど)費用
外壁以外の細かい部分にも塗装・補修が必要です。これらを「付帯部」と総称し、別途費用がかかることが多いです。
| 付帯部の種類 | 費用目安 |
| 雨樋・破風板の塗装 | 約5万〜10万円 |
| 軒天・バルコニーの塗装 | 約3万〜8万円 |
| シャッターボックス・配管など | 約2万〜5万円 |
特に3階建ては付帯部の数も多くなりがちで、これらの費用も総額に影響するため見積もり時に要確認です。
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3階建てならではの外壁塗装の費用が高くなる理由

外壁塗装の費用は、建物の階数によって大きく左右されます。特に3階建ては2階建てよりも高額になりやすい傾向があり、その背景には高さや構造ならではの施工リスクや手間が関係しています。
ここでは、3階建て特有の費用が上がる理由について具体的に見ていきましょう。
地上からの高さによる足場代の増加
3階建ての建物では、足場を高所まで組み上げる必要があるため、その分コストがかさみます。2階建てと比較して必要な足場の面積・高さ・補強資材の量が増えるほか、安全性を確保するための構造補強も求められます。
- 2階建ての足場代:約15〜25万円
- 3階建ての足場代:約25〜35万円
足場の高さが1フロア増すだけで、10万円以上の差が出ることも珍しくありません。高所作業のため、足場の組み立てにも熟練の技術と時間が必要となります。
作業員の危険度UPに伴う施工難易度・人件費
3階建ての作業は2階建てよりも危険性が高くなるため、作業員の人件費も上がる傾向があります。高所作業では、転落リスクや作業中の疲労リスクが増えるため、安全管理体制の強化や、作業スピードの調整が必要になります。
- 安全装備(命綱・ヘルメット・昇降器具など)の整備
- 高所作業時の人員増加・交代制
- 経験豊富な職人の配置が求められる
結果として、工期が延びる+人件費が増える=総費用アップ という構造になりやすいのです。
建物構造による手間(狭小地、変形地など)
都市部に多い3階建て住宅は、敷地が狭く隣家との距離が近い“狭小地”や、特殊な形状の家が多いのも特徴です。このような立地では、以下のような追加の手間が発生します。
- 足場の設置にクレーンや小型機器が必要
- 搬入・搬出経路が限られる
- 高所でも職人の動線が制限される
- 隣家への配慮(養生・防音・挨拶対応)
これらの制約により、作業効率が落ちたり、追加工程や特殊機材の導入が必要になることから、費用全体が底上げされる要因となります。
3階建ての外壁塗装で高くても削ってはいけない3つの費用

外壁塗装では、できるだけコストを抑えたいと考える方も多いでしょう。しかし、安さを優先するあまり“削ってはいけない工程や費用”をカットしてしまうと、後々のトラブルや追加出費の原因になります。
ここでは、3階建ての外壁塗装において、「絶対に手を抜いてはいけない費用項目」について解説します。
下地処理(劣化補修)
外壁塗装の耐久性は、実は「塗る前の処理」で大きく左右されます。ひび割れ・剥がれ・コーキング劣化などの下地補修が不十分だと、どんな高級塗料を使っても長持ちしません。
- クラック補修
- シーリング打ち替え
- 劣化部のケレン(サビ・カビ落とし)など
見た目には分かりづらい部分ですが、この工程を省略されると2〜3年で再塗装が必要になるケースも。下地処理は「仕上がりと持ちの良さ」に直結する重要工程です。
養生・足場など安全管理コスト
3階建ては高さがあるぶん、職人の安全を確保するための設備が不可欠です。足場代や養生費用は見積もりでも大きな割合を占めますが、ここを削ると作業の質も安全も大きく損なわれます。
- 高所での不安定な作業が事故につながるリスク
- 養生不足による塗料の飛散や周囲への被害
- 足場が不完全だと施工ミスも起こりやすい
「足場不要で安くできます」と言う業者は要注意。安さ重視ではなく、まずは“安全第一”で判断することが大切です。
アフター保証・施工管理費用
塗装後の不具合やトラブルをカバーしてくれる**「保証内容」や「工事の進行管理体制」**も、安心して外壁塗装を任せるうえで非常に重要なポイントです。
- 「施工後3年以内に剥がれたら無料補修」などの保証制度
- 工事中の進捗報告、写真付きの作業記録
- 担当者による定期点検やアフター連絡の有無
これらの体制がしっかりしている業者は、多少費用がかかっても長期的に見るとリスクが少なく、結果的にコスパが良いと言えます。
補足:塗料のグレードは下げてもOK?
「ウレタン→シリコン」など、塗料のグレードを見直すことでコストを調整することは可能です。しかし、下地処理や足場、安全管理、保証といった“施工の質”に関わる部分だけは、絶対に妥協しないことが鉄則です。
3階建ての外壁塗装の費用を抑える3つのコツ

3階建て住宅の外壁塗装は、2階建てに比べて足場代や作業コストが高くなる傾向があります。とはいえ、いくつかの工夫をすれば費用を抑えることも可能です。ここでは、コストを下げつつ、品質を確保するための具体的なポイントを紹介します。
時期を選ぶ(閑散期・キャンペーンを狙う)
外壁塗装の依頼が集中する「繁忙期(春・秋)」を避けて、冬や梅雨明け直後などの閑散期に施工を依頼すると、割引が適用されることがあります。
また、業者が実施しているキャンペーンやモニター募集も狙い目です。たとえば、「◯月中に契約した方限定で足場代無料」といった特典を設けているケースもあるため、見逃さずチェックしましょう。塗装業者のSNSや公式サイトで「キャンペーン実施中」の告知を探してみるのもおすすめです。
複数社に見積もりを依頼する
塗装費用を抑えるための基本は相見積もり(複数社比較)です。同じ条件でも、業者によって見積もり額に数十万円単位の差が出ることも珍しくありません。
ただし、「安さ」だけで選ぶと手抜き工事や粗悪な塗料使用のリスクもあるため要注意です。価格だけでなく、施工実績・口コミ・保証内容などを総合的に比較することが大切です。
また、相見積もりは多すぎても比較が難しくなるため、3〜4社で取るのをおすすめします。
外壁+屋根セットでお得になるケースも
外壁だけでなく屋根塗装も同時に依頼すると、足場代が一度で済むため、トータルコストを抑えられることがあります。特に3階建て住宅では足場の設置が高額になるため、セット施工によるコスト削減効果は大きめです。
業者によっては「外壁+屋根のセットプラン」を用意しており、単体施工より10〜20万円ほど安くなるケースも。必要があればこの機会に、雨樋やベランダ防水などの補修もまとめて検討すると、さらにお得になります。
ただ、セットプランでも施工品質に差があるため、内容と保証の確認は忘れずに行いましょう。
3階建ての外壁塗装の見積もりで失敗しないために!依頼前に確認すべき3つのポイント

3階建て住宅の外壁塗装は、費用も施工内容も複雑になりがちです。そのため、見積もりの段階で「内容が不明瞭」「費用が不自然に高い」といった問題に気づかず契約してしまうと、後からトラブルになる可能性も。
ここでは、外壁塗装の見積もりを依頼する前に必ずチェックしておきたい3つのポイントをご紹介します。
見積書の内訳の明記を確認しよう
見積書に「〇〇一式」とだけ書かれている場合は要注意です。
例えば「塗装工事一式 100万円」と書かれていても、どんな塗料が何㎡塗られるのか、足場代や洗浄費が含まれているのかなどが不明なままでは、費用の妥当性を判断できません。
チェックポイント:
- 「塗装面積」「塗料名」「使用缶数」「塗装工程(下塗り・中塗り・上塗り)」が記載されているか?
- 「足場代」「高圧洗浄」「養生」「付帯部塗装」「諸経費」など、項目ごとに分けられていると信頼性が高い
足場費用は相場と比べて高すぎないか確認しよう
3階建ての場合、足場の設置には2階建てよりも高さ・安全面での配慮が必要になり、15万〜30万円前後が一般的な相場です(面積や立地条件により増減あり)。
しかし、業者によっては相場を超える高額な足場代を請求するケースもあるため、他社と比較することが重要です。
チェックポイント:
- 足場費用の㎡単価(一般的には700〜1,000円/㎡前後)
- 面積や高さに応じた価格になっているか?
- 必要以上に高額ではないか?(足場だけで40万円以上などは再確認が必要)
塗料のグレードは適切か?価格と耐久性のバランスを見極める
使用する塗料によって、価格も耐用年数も大きく異なります。たとえば、ウレタン塗料は安価ですが耐久性がやや劣り、無機塗料やフッ素塗料は高価ですが耐久性が高く、塗り替え周期が長くなります。
提案された塗料が本当に必要な性能かどうか?という点を、金額と合わせて判断しましょう。また、高グレード塗料を提案された場合は、耐用年数とメンテナンス周期も踏まえた長期的コストで比較するとよいでしょう。
悪徳業者に注意!3階建て外壁塗装でよくある3つのトラブル

3階建て住宅の外壁塗装は高額になりがちなため、それを狙った悪徳業者による被害も少なくありません。ここでは特に注意すべき典型的なトラブル事例を紹介します。
高所作業費の水増し請求
3階建てでは足場を高く組む必要があるため、通常より高所作業費がかかるのは事実です。しかし、中にはその点を逆手に取り、不自然に高額な足場代・高所作業費を請求してくる業者も存在します。
相場より明らかに高い見積もりが出た場合は、内訳を細かく確認し、他社と比較することが大切です。
足場不要と言い張る業者には要注意
「足場なしで施工できます」「その分、費用を抑えられますよ」と言ってくる業者は要注意です。足場を組まない塗装工事は安全面・仕上がり・耐久性のいずれにも大きな悪影響を及ぼします。
足場の設置は労働安全衛生法でも義務付けられているケースもあるため、足場代を削ってコストを抑えようとする業者は避けるべきです。
保証内容が曖昧なケース
塗装工事後に起こる「塗膜の剥がれ」や「色ムラ」などのトラブルを防ぐためには、工事後の保証制度がしっかり整っているかどうかが重要です。
契約前に「どの範囲に何年の保証がつくのか」「保証対象外となる条件は?」など、保証書の有無やその内容を明記してもらいましょう。説明を曖昧にする業者は避けた方が無難です。
まとめ|3階建ての外壁塗装は「相場の理解」と「業者選び」がカギ
3階建て住宅の外壁塗装は、足場や作業性の難易度から費用が高くなりがちです。そのため、相場や内訳を正しく理解しておくことが、納得できる業者選びの第一歩となります。
特に意識したいポイントは以下のとおりです。
- 相場を把握することで、「高すぎ・安すぎ」を見極められる
- 足場代・塗料のグレード・工期など、3階建て特有の費用要素をチェック
- 必ず複数社から見積もりを取り、信頼できる業者を比較・検討する
見積もりは無料で取れる業者がほとんどです。手間を惜しまず、相場感をつかみながら、後悔のない外壁塗装を実現しましょう。
外壁塗装はミツモールへご相談を
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